【詩】矛盾を丸ごと我が身とするときに


私の信じる神を言い表す事は出来ない
私が何かをするとき
私は必ずその摂理に従って行為する
言うなればそれは独善である
誰一人
私の信じる尊い神を
言い表す事は出来ない

 

内在の神を信じている人間の持つ独善の気配は
時に他者の目に余る
一方で内在の神をまるで信じていない人間の
吹けば飛ぶような心許なさは度々
あまりにも無自覚に他者を傷つける
そうやって傷つけ合い
支え合う人間の営みの中におわします我が神は果たして

 

呆れておられるだろうか
それでも世界の様相をいつくしんでおられるだろうか

 

矛盾こそをいつくしみに浸しなさい
そう祈りながら
命の行為を打ち消す一錠の薬を飲むとき
命の未だ跳ね回るその時
ありとあらゆる人間的弱さが
まさに今、この手のひらに転がるのを見る
一瞬後、それを飲込んで
矛盾を丸ごと我が身とするときにこそ私は
世界というものが
実は本当に許されているのを知る

 

故に私の内在の神は存在というものを根底的に許しているが、哀しいかな

その体感を言い表す事は出来ない

よって内在の神を信じる者の祈りや許しは、いつまでも独善を越えないのである