a.o独白ブログ

詩や創作文章を公開しています、時に汚濁あり時に18禁あり、綺麗な場所ではございません、あしからず。

【詩】綺麗だよというあなたの言葉の鋭い槍で

 

綺麗だよというあなたの言葉の鋭い槍で
私は身も心も貫かれ
死んでしまいました

 

綺麗だよというあなたの言葉の槍は心地よく
どんなに月日が経とうとも
忘れる事が出来ません

 

あの時
私を形作る一つのシャーレの内側で数多の生き物が叫び
それまでの私だった部分が
いとも簡単に死に絶え
無数の命が湧き出で
新たな私へと造り替えられてしまったのです

 

工事中のビルからの予期せぬ落下物
電車とホームの間の魔境
身体をかすめるように移動する様々な乗り物
落下するセスナ機
不意に首を括りたくなる夕暮れ

 

表皮の一番外側の膜まで
指の先まで
髪の毛の先端までもが
あなたの槍を受けてからというもの

 

頓死してたまるかと
叫ぶようになったのです

 

綺麗だよというあなたの言葉の鋭い槍で
私は身も心も貫かれ
死んでしまいました

 

それからというもの
あなたに会うときには必ず
綺麗だと思うものを作り出し
あなたに見せる事にしたのです
これは私の持つ槍なのです
この槍であなたを貫いてしまいたい

 

私は傲慢でしょうか
私は恐ろしい女でしょうか

 

あなたが私の槍に貫かれ
あなたのシャーレの内側で数多の存在が叫び
それまでのあなたが
いなくなってしまえばいいのです
死んでしまえばいいのです
そして無数の生命が
湧き出で新しいあなたを
美しく形作るのをこの目でただ見ていたいのです

 

綺麗だよというあなたの言葉の鋭い槍で
私は身も心も貫かれ
死んでしまいました

 

一緒に死にましょうなんて言いません

 

刺し傷は深く
私の穴は開いたまま
あなたしか塞げない私の穴は開いたまま
いつまでもあなたを
待っているのです