大熊あれいブログ

文章ブログです、雑記帳のような感覚で主観的、感覚的に詩やエッセイのような独白文章を書いています。不定期です。

出会い

年末年始と私は人に疑われた、誤解が誤解を生み、強引なナンパを強気に退け、私は悪人になった。
仕事でもそうだったし、仕事とは無関係の通販でも、誤送された荷物を横取りしたと勘違いされたりと踏んだり蹴ったりであった。
そんなクリスマスから正月明け数日まで続く潜水期間に、私は自宅から職場のホテルまで泳ぎ続けた、休みたいというよりもとにかく男が欲しかった、男で憂さ晴らしがしたかった、自分の選んだ男を食べてしまいたかった。

 

男が欲しいのならそのような場で選ぶべきである、さっそく私はそれを行動に移し、だらだらと携帯の画面上に男を並べてみてはせせら笑った。

見事に誰も、私を見てはいなかった、当たり前である、私も誰も見ていなかった、タンパク質が欲しかっただけなのだ。

 

自販機に精液が売られていたら、小分けにされて、試供品の量で精液が売られていたら私は買うのに。

それをぱっと飲み込んで、ざらざらした食感を味わって、若葉の香りに至極元気になってまた働きにゆくのに。

そんな状態で年がまさに明けた。

 

その時見つけた相手を何と例えたらよいのかわからない、もう既に混ざり合っている気がした、彼の精液を私は舐めとっている気がした。

性的な面、トラウマの面、芸術的なわだかまり、そういった物事をすべて見せ合える相手が居たらどんなにか素晴らしいだろうと、長年夢見てきた事をその時に思い出した、体内の鐘が何かに強く打たれ、手足が痺れるのを感じた。

言葉の通じる相手というものの実在を知った。
片思いし続けている相手の他に、ようやくこちらを向いてくれそうな奇人の存在を知った。

 

同じ村の出身かと思うほど言葉がすんなりと通じる、ここで言う村とは、三次元上の村ではなく…ではどこの村なのだろう…私は彼を食べたい、彼の肉の一部を私は燻製にしてゆっくりと囓る、そして真に実感するのだ、もう一人ではないと。