a.o独白ブログ

詩や創作文章を公開しています、時に汚濁あり時に18禁あり、綺麗な場所ではございません、あしからず。

☆日々の詩

【詩】赤い骸骨

赤い二体の骸骨が尋ねるお前には出会うべき人はいないのかい?お前は何故その人に向き合わなかったのかい?お前は何故その人以外の男に自分の世話をさせて平気でいるんだい?お前は何故肉体の若い時にその人を懸命に探そうとしなかったのかい?お前にせっか…

【詩】俺と言うあなたへ

俺 って今日のあなたは言うのですね、3年経ってはじめて聞きました、一体どういう風の吹き回しでしょうか、この吹き荒れる風のせいでしょうか。実際の時間は10分しかないので、数枚の絵だけを一秒で見せるに留めます、この一秒に私の一ヶ月の時間が込めら…

【散文詩】こんな仕事

「こんな仕事」と言う老婆に私は言う。「こんな仕事とあなたは言うけれど」と私は言う。「貴女にとってのこんな仕事は、私にとっては今までのどんな仕事よりも働く喜びに溢れていますよ」と私は言う。「貴女にとってのこんな仕事は、私には、行うのが奇跡のお仕事な…

【詩】道筋

悪い事をしたのに善い事をしたのと同じかそれ以上に私は喜びに打ち震えている 何故なら今まで流した涙を全て飲み干せたから 悪事は悪事ではなかったと道筋でしかなかったと理解したから 誰も所有出来ない数字なら私が頬を叩いた人へ渡せるけれど謝罪はそれを…

【詩】まさか許しが

まさか許しが、このような形で私に、恵みとして与えられるとは。私は感嘆します、あなたが、許せないと私を指さす度に私は、自分が許せなかった誰かを、許しているのです。許しというものがこのような形で私に、内部からの恵みとして湧き起こるとは。誰も許…

【詩】加害者の私

あの子は私とよく似た人あの子は私を大嫌い私を大嫌いなあの子をあぜ道で呼び止めて思い切りぶん殴った自分の泣き顔がどんなか見たかったから その話を私は笑いながら先生にしたの話題はなんだってよかった先生と話がしたかったから 先生は言ったの「それで、…

【詩】性の営み

虫が鳴いている今この瞬間しかない場所で虫が誰かを探してただひたすらに鳴いている 私が私の肉体を纏うよりもずっと前から私が別の私だった頃から連綿と繰り返されてきた光の営み 性の営み 虫の音の響くまさにこの瞬間あなたと私は一緒に居る伝統の柵の内側…

【詩】雷よ私を

雷よ私を、打ち砕いてください。私は、あの人が異常だろうが正常だろうがどうでもいいのです。あの駅のあの病院にあの人は行ったそうです、そこで異常さを取り除いてもらうそうです。私もその異常に加担したらしいです。あの人、病気だそうです。 だから何だ…

【詩】綺麗だよというあなたの言葉の鋭い槍で

綺麗だよというあなたの言葉の鋭い槍で私は身も心も貫かれ死んでしまいました 綺麗だよというあなたの言葉の槍は心地よくどんなに月日が経とうとも忘れる事が出来ません あの時私を形作る一つのシャーレの内側で数多の生き物が叫びそれまでの私だった部分が…

【詩】もしも目の前の人間があなただったら

私は震えております恥ずかしいことにあなたに出会うまで、私は人間が人間に対して抱く尊敬や愛情の念を知らずに居たのです私があなたに抱くような気持ちを誰もが誰かに抱いていたとしたら…世の中は光輝く人で溢れていることでしょう …と、自分に必死で言い聞…

【詩】林檎の園

林檎を囓って振り向いたあなたは誰?ここは林檎の園、誰でも入ってきていいの、誰でもあたしを食べて良いのでも甘い果実を食べたのならこのあたしに教えて頂戴、あなたは一体誰?あたしはあなたの身体の中であなたになるだから知りたいのよあたしが誰になる…

【詩】内なる雅歌

あなたを婚礼に招きましょう、秘密の婚礼にあなたを招き、相聞歌をうたいましょう一緒に、内なる雅歌を、歌いましょう一緒に王様には王妃が六十人、側女が八十人六十人の王妃には麗しい下男が六十人、八十人の側女には恋人が八十人いいじゃない本当のことを…

【詩】蝉と一緒に

砂の色をした一本の糸を針に通し、鋭い針の先端を布にあて、静かに縫い進めてゆく服はもう少しで変化を遂げ、夏を泳ぐ一枚の布になる左手で服を、右手で糸を通して行くこの作業に左右の手が慣れてきたら、ほらね、蝉が鳴き始めたどこかへ大量の水が押し寄せ…

【詩】灯籠流し

魂は小さな灯の内側に宿るらしい。彼女が言うには、灯籠流しは情欲を水に流し軽やかになるための儀式だそうだ。1回10回100回1000回10000回…そうやって再生されるごとに情欲は、その魂ごと輪切りにされ軽くなるらしい。痛みは感じないのと彼女に聞いた、魂が…

【詩】南風に乗って泳いでくるから

今私が立っているこの電灯の、真後ろに紫色の花が咲いているでしょう?その花のそばで待ってて、泳いでくるから服のまま、遠くの山まで南風に乗って泳いでくるからこの電灯を、裸足の両足で力強く蹴ってそのまま身を任せて空を泳ぐ一輪の花になるだけ ほら、…

客室の舞い

朝のホテルは薄暗い。外階段側のドアを開け、機能するのかどうなのか不明の非常ベランダの扉も開ける。この二つを開けると通路に光が差し、さらに空になった客室のドアを開ければ客の残り香が消えて行く、一つ一つの部屋がきちんと死んでゆく。 その時客室は…

雨乞いをしているよ(詩)

雨乞いをしているよ。 日差しの中は危険だ、木漏れ日もいけない、幻覚を見るから。涼しい風の中をてくてく歩き回って、あの世まで続いている歩行会の人々の列をくぐり抜け、妙だなと思った、地面が光を帯びている。光っているのは真昼の太陽のはずなのに、地…

無題(詩)

湿った夜の山道で自家用車に乗せてもらったああ女の人の匂いがするどうして? 首つりしようとしてここに来たけどムカデが身体を這うから帰ることにしたのという私と女房を殺したばっかりだっていう男の人の微笑 つい食べたくなって食べちゃったのもう何匹食…

私は卵を産みました(詩)

私は卵を産みました 魂がはじめて私の身体を口から膣に至るまでちゃんと通りぬけてゆくのを私は確かに感じたのです 白い階段を上がりきって絵が完成したのを知ったそのとき絵に膜が張り丸くなるのを私は見ました ああ 絵は卵なのですね私はこれからも卵をい…

赤褌の人(詩)

真っ赤と白の渦巻き模様の風車 ああいう色の声を眠りながら私は出したの夜半に 夢の中で警告を発したこれ以上こっちに来ないで 赤い褌を締めて座しているあの人の頭部に巨大な直感が今触れている 真っ赤と白の渦巻き模様の風車は信じられないほどの速度で回…

百足(詩)

脚をまだ動かしている百もあろうかという脚を青い青い青い蹄鉄の施された脚を あなたたち水の穴を抜けて我らは楽園に来たといった体だった ぼんやり光るこの風呂場の排水溝は蟲たちの地下世界からはさしずめ 月の光みたいに見えたはず 月世界は残酷だそこに…

土塊(詩)

土塊だ側面や過去は皆土塊だ 誰かが追求した物事のその側面は土塊なのだ 側面に向かって伸びてきた親切側面に向かって投げかけられる罵倒 あの人の崇高な意志も紡ぎ出した言葉も音も 凍てつく夜の部屋の内外みたいなもの 至らない部分無下にした視線 あの人…

声(詩)

外で誰かの声がする幻かも知れぬ鳥を追う見知らぬ男の声がする ふいに 芸術の神様らしき何か畏れを体現した何かが窓辺に立ち現れてこちらを観ているのを感じた 二階の手すりに縄をかけ夕景に糞尿を垂らして揺れる自分を想像して安心している私に それは言っ…

寡の唄(詩)

稲穂よ瑞穂よ 女よ絵の題材よどうかここに居て でも縋るとお前達は逃げて行く骨の髄まで恐ろしいほどに女だねお前達は私の不甲斐なさを責めてすらくれない力をかけてやれない私を信頼できないのも無理からぬ話だ 力を振るってすらくれない男を嘘つきと罵るこ…

かたつむりの恋(詩)

かたつむりは雄雌同体互いに 口のそばの生殖器を出し入れしながら見つめ合って交尾している あなたの言葉を観たときに景色が 恋の矢とそれを言うのかも知れぬ 私は矢をつがえてあなたに突き刺そうとしている 矢の先を尖った生殖器を私は舌でたっぷりと舐め唾…

髑髏(詩)

歯からほころびがはじまりぐらぐらし血が出て汚濁した匂いと共に抜けてゆくさようなら歯よ私の歯よ 膝が痛んでいつのまにか曲がってはやく歩けなくなり緩慢な両足は肉塊となるさようなら私の脚たち私の膝 手がうまく反らなくなって言葉を打つのも手織るのも…

銀製のアイマスク(詩)

古代の墓から出土したという銀製のアイマスクがやだこっちを見てるの 砂漠の地方から埃まみれのままやってきた視点 瞳の部分には細かな針で刺した穴が無数に開いている まるで銀色の星空でも見ているように真昼の光が暗い墓室の扉を透かして銀製のアイマスク…

曼荼羅図(詩)

胎蔵曼荼羅と呼ばれる仏達の集合地図が壁面に大きく展示されていた それを見る私たちは暗闇にひしめき合って 人間の群れもまた俯瞰したら一つの曼荼羅図のように見えるだろう 電子回路のように仏達が座しているこの流れに力を送ると世界が発動する ネットの…

黒い紙(詩)

まだ寝床に居る素裸の時分黒い大きな紙が私の視界ギリギリに迫ったそれは揺れていて意外なほど好意的であった 黒い紙は私に服として巻き付くのかと思いきや誰かと私との間に立ち両者の意志を仲立ちしているかのようだ 起床した私は自分が今しがた恋人と別れ…

春の霊峰(詩)

あの団地に居た小さい頃ひどく怒られたその後によく震えながらベランダに出て私は私にしか見えない山を夕日を浴び膝を抱え詣でた 春の霊峰はタライに水を張ったその中に浸してある色とりどりの水晶にのみ内在する水晶をひとつコンクリートに水が滴り灰色がさ…