散文の自画像 

創作魂を持つ大熊という人間が、散文で日々の自画像を綴る文章ブログです。

☆日々の詩

ロザリオによる自分の供養

ロザリオの珠を手繰るとき私は束の間時空を超える その一粒に私は居て彼方を照らしている私の前方に光があるのは祈りが発せられているから 祈りの輪が一巡するとき、私は時間の輪を思い浮かべる時間の輪の外側に私は居て人生を見ている人生の全てを照らす光…

絶え間ない糸の祈り

恵みがありますようにこれは私の心の内側の秘めたる祈り秘めたる確信遍く世々の御母に言葉にするのを許された私の真実 この祈りを歩きながら自分の心の内で唱えます、歩きながら、あるいは家事をしながら、仕事をしながら唱えます目に入る事象について唱える…

【詩】小さな祈りを自分に課すことにしたのです

小さな祈りを自分に課すことにしたのです 課しているのは恩寵です課しているのは恵みです課しているのは配慮ですそれを天を介して私は自分に課すことにしたのです 恵みがありますように だけどこの祈りは実際には口に出してはいけないのです言葉にした途端に…

【詩】四万十川

四万十川をまだ見たことがないあなたの青春も見たことがないそれでも水滴なのだ、私たちはいつだって水滴なのだと私は言ってあなたの嘴を撫でる 濁流の内から湧き起こりたった一点の、対の瞳を持った私よ静かに根を張りなさい心の大河に 大河から湧き起こり…

【詩】春の問答

私の骨は何処でしょう春の野に 完璧さの欠けた私は問いかけます 私の肉体は何処でしょう在るはずなのです世界の何処かに置き忘れているのです宇宙の何処かに 私の心身は何処でしょう在るはずなのです何処かに完全な心身 その在処を私は忘却し続けているので…

【詩】愛せない日々

私の周りには陽光が溢れ、小さな虫たちが花の蜜を吸いに地面から湧いてきている、ねえ見える?私はまだ時間の中に居る。この花の蜜は大丈夫、人間の色眼鏡で作られた能なしではないから。狂った生物が作られているのは、狂った生物を食べているから、F1種を…

【詩】ああこれが私の死

ああこれが私の死死というものに私はすっぽりと収まる棺はこの世で一番の居場所 足が鈍い呻きを出す度私は言うああこれが私の痛み他ならぬ私の痛みにすっぽりと収まっている私の痛みは私の居場所死への道を私は歩いている 坊やよく聞きなさいまだ道は半分今…

【詩】一粒の慈雨

一粒の慈雨の内側に私は居ます春を呼ぶ灰色の風の中から私は唄いますあなたのためでありたいと私は唄います 一粒一粒の慈雨の内側に私たちは居ます春を呼ぶ鈍色の数多の風の中から私たちは唄いますこの身があなた方の為になりますようにと私たちは切望します…

【詩】夜空に投網する

夜空に投網する小さな星屑が引っ掛かる物語の中の姫君を真似てお月様が欲しいのと船頭に懇願もしてみた しかし網を持っているのは私だ網の重みを常に感じながら生きてきたのは私だお月様がなかなかかからないからと言ってその網を投げ捨てるわけにはゆかぬ …

【詩】夢の中の夢

襖を開けて開けてまた開けてまた次の夢へ夢の道は何重にも折り重なっていて時に険しい終わった夢は一枚の折り紙そして次の折り紙の上に降り立つのよ私は ねえもう夢から覚めたいのだけれど目が覚めてもまた夢とうとうこの布団まで戻ってきたと思ってもそうね…

【詩】白い白い虫

身体を横たえ、口に食物を含みながら眠る身体が白く白く丸まってきたのだ自堕落な日々は幾日続いたろうかはて、秋の空は澄んでいると記憶していたがどうにも最近はいつまでもぬるくて暖かくてずっと夜のようだ土の中のようだ 眠りに落ちる瞬間 暗い穴を抜け…

【詩】私は錆びた銀の針

私は錆びた銀の針、海に揺蕩う銀の針地獄でもがく銀の針、一人で唄う銀の針あまりにも美しい夢をみたので泣いています涙は塩水に溶け私の身体も塩水に溶けています 夢の中の海は水面が太陽の光に乱反射し眩しくて目を開けていられないほどでしたいくつもの潮…

【詩】南無妙法蓮華経

地獄に落ちるぞ地獄に落ちるぞ法華経を唱えなかったら地獄に落ちるんだぞだからこの手を掴むんだ今すぐ掴んだら離してはならない末代まで伝えるんださぁ今すぐ唄え 南無妙法蓮華経全力で唄え南無妙法蓮華経 仏法を喉を震わせ唱え続けるのだ自らの血が遂に遂…

【詩】骨になったあなたを

骨を舐めさせてよあなたの骨を骨の粉を粉になったあなたを舐めさせて食べさせてよあなたを骨になったあなたを塵になったあなたを 磁器のお鍋を空焚きしたら火葬場の匂いよ火葬場の焼却炉の扉は黒くて両側に小さな明かりが静かに灯っているのそして炉に入る者…

【詩】女同士

最後はみんな笑い話になるねえ辛かったことも笑えない話も全部笑い話になるねえ仲悪かった奴との事すら笑えるんだからあんなに愛して愛して愛し抜いた男のことすら最後には笑い話になっちゃうんだからやってらんないよねえ笑っちゃうよねえ女同士ってのはこ…

【詩】鏡の舞台

鏡の舞台に私は今立っていて自分に問うの鏡に映った自分を私は私だと言って直視することが出来るかしら?舞台に上がった自分をあなたは自分だと言って直視することが出来るかしら? 私からするとあなたは面白い面白いあなたの居るその劇団も面白いその劇団の…

【詩】演劇

演劇というものは何故世の中に存在しているの?演劇というものを初めて創り出した人は一体何を考えていたの? 綺麗な世界が見たかった?現実の人間関係というものに辟易したからこそ舞台を世界に見立てそこに理想世界を見いだしたかった? 誰かに美しさを見…

【詩】命に裏切りはない

命に裏切りは無い裏切りは起こらない誰かを信じているというのはその実誰かに素直に心を開きたいというその自分の気持ちに対してただ正直で在るということ それはとても素晴らしいこと次の世界へと続く扉を開くこと だからその誰かが自分の思い描く理想とは…

【詩】赤い骸骨

赤い二体の骸骨が尋ねるお前には出会うべき人はいないのかい?お前は何故その人に向き合わなかったのかい?お前は何故その人以外の男に自分の世話をさせて平気でいるんだい?お前は何故肉体の若い時にその人を懸命に探そうとしなかったのかい?お前にせっか…

【詩】俺と言うあなたへ

俺 って今日のあなたは言うのですね、3年経ってはじめて聞きました、一体どういう風の吹き回しでしょうか、この吹き荒れる風のせいでしょうか。実際の時間は10分しかないので、数枚の絵だけを一秒で見せるに留めます、この一秒に私の一ヶ月の時間が込めら…

【散文詩】こんな仕事

「こんな仕事」と言う老婆に私は言う。「こんな仕事とあなたは言うけれど」と私は言う。「貴女にとってのこんな仕事は、私にとっては今までのどんな仕事よりも働く喜びに溢れていますよ」と私は言う。「貴女にとってのこんな仕事は、私には、行うのが奇跡のお仕事な…

【詩】道筋

悪い事をしたのに善い事をしたのと同じかそれ以上に私は喜びに打ち震えている 何故なら今まで流した涙を全て飲み干せたから 悪事は悪事ではなかったと道筋でしかなかったと理解したから 誰も所有出来ない数字なら私が頬を叩いた人へ渡せるけれど謝罪はそれを…

【詩】まさか許しが

まさか許しが、このような形で私に、恵みとして与えられるとは。私は感嘆します、あなたが、許せないと私を指さす度に私は、自分が許せなかった誰かを、許しているのです。許しというものがこのような形で私に、内部からの恵みとして湧き起こるとは。誰も許…

【詩】加害者の私

あの子は私とよく似た人あの子は私を大嫌い私を大嫌いなあの子をあぜ道で呼び止めて思い切りぶん殴った自分の泣き顔がどんなか見たかったから その話を私は笑いながら先生にしたの話題はなんだってよかった先生と話がしたかったから 先生は言ったの「それで、…

【詩】性の営み

虫が鳴いている今この瞬間しかない場所で虫が誰かを探してただひたすらに鳴いている 私が私の肉体を纏うよりもずっと前から私が別の私だった頃から連綿と繰り返されてきた光の営み 性の営み 虫の音の響くまさにこの瞬間あなたと私は一緒に居る伝統の柵の内側…

【詩】雷よ私を

雷よ私を、打ち砕いてください。私は、あの人が異常だろうが正常だろうがどうでもいいのです。あの駅のあの病院にあの人は行ったそうです、そこで異常さを取り除いてもらうそうです。私もその異常に加担したらしいです。あの人、病気だそうです。 だから何だ…

【詩】綺麗だよというあなたの言葉の鋭い槍で

綺麗だよというあなたの言葉の鋭い槍で私は身も心も貫かれ死んでしまいました 綺麗だよというあなたの言葉の槍は心地よくどんなに月日が経とうとも忘れる事が出来ません あの時私を形作る一つのシャーレの内側で数多の生き物が叫びそれまでの私だった部分が…

【詩】もしも目の前の人間があなただったら

私は震えております恥ずかしいことにあなたに出会うまで、私は人間が人間に対して抱く尊敬や愛情の念を知らずに居たのです私があなたに抱くような気持ちを誰もが誰かに抱いていたとしたら…世の中は光輝く人で溢れていることでしょう …と、自分に必死で言い聞…

【詩】林檎の園

林檎を囓って振り向いたあなたは誰?ここは林檎の園、誰でも入ってきていいの、誰でもあたしを食べて良いのでも甘い果実を食べたのならこのあたしに教えて頂戴、あなたは一体誰?あたしはあなたの身体の中であなたになるだから知りたいのよあたしが誰になる…

【詩】内なる雅歌

あなたを婚礼に招きましょう、秘密の婚礼にあなたを招き、相聞歌をうたいましょう一緒に、内なる雅歌を、歌いましょう一緒に王様には王妃が六十人、側女が八十人六十人の王妃には麗しい下男が六十人、八十人の側女には恋人が八十人いいじゃない本当のことを…